shougaの生き方模索雑記

日記、心の安定、長野移住、登山、etc…

狩猟採集時代

アンデシュ・ハンセン先生の『運動脳』『スマホ脳』という本がある。正直、全人類に読んで欲しいくらいに必読だと思う。狩猟採集時代ベースで考えると、どうして体調の良し悪しが起きるのかが分かってきた。

自分なりの文章で書いてみる。上の2冊は自分で調べるきっかけになっただけで、これは要約ではない。この2冊は運動の効果、そしてスマホの害について主に述べているので狩猟採集時代についての記述は少ない。

 

人類はその殆どを狩猟採集生活で過ごしてきた。猿人が誕生したのが500万年前前後と言われており、長い旧石器時代を経て、6万年前に新人が誕生した。1万年前に磨製石器や農耕や牧畜が出て新石器時代となった。

数千年前から文明が発達し、数百年前に車が登場し、数十年前にコンピューターが登場し、十数年前からスマホをいつでも持ち歩くようになった。

社会のあまりにも速すぎる変化に対して、私たちの身体の変化は全く追いついていない。通常、生物の進化は数万年以上かけて行われるからだ。そのため、人類の脳や体は今も狩猟採集時代に適応するように出来ている。

今更、当時のような原始的な生活には戻れない。それに全てが狩猟採集時代の方が良いとはもちろん言えない。厳しい生活だったのは想像に難くなく、平均寿命は当時30歳前後だったとされている。ただ、座りっぱなし、運動や睡眠の不足、ジャンクフード、糖質脂質の過多、タンパク質不足など、私たちの身体が明らかに合わないものや習慣が現代社会には多すぎる。

 

食事

狩猟採集時代の人々は肉、魚や貝類、果実や木の実といったものを食べていた。タンパク質や脂質がメインとなり、それにプラスして果糖や芋のデンプン等の糖質が加わる。当時の人々は一日何時間も歩いていたのに、糖質メインの食事ではなかった。確かに脂質の方が同じ重量で生み出せるエネルギー量は多いし、糖質も脂質も足りなければ筋肉を分解してエネルギーを作り出せるのだから糖質は必須というわけではない。

現代人はどうだろうか。白米や小麦粉などの精製された純粋な糖質を大量に食べている。食事には主食が必須と教えられ、身体を何時間も激しく動かすわけでもないのに大量の糖質を食べている。もちろん脳の活動にもある程度は必要だが、明らかに摂りすぎだ。それが先進国での凄まじい肥満率となって表れている。使われなかった余った糖質は糖化反応を起こし細胞が変性し、老化が促進される。

野菜や果物にも糖質は含まれている。加熱した人参やタマネギや白菜はすごく甘いし、近年はトマト等もかなり甘くなってきていると感じる。特にバナナは果糖、ショ糖、ブドウ糖の3つの糖質が含まれていて吸収速度が異なるので良い。更にセロトニンの材料となるトリプトファン、血糖値の上昇を緩やかにしつつ腸の掃除をしてくれる水溶性食物繊維も含んでいる素晴らしい食材だ。必ずしも白米や小麦粉を食べる必要は無い。

体調不良の現代人はまず糖質過多を止めて高タンパク・低糖質の食事を始めた方が良いと思う。

 

男女

なぜ女は強い男を求め弱い男は求められないのか。その答えも単純明快だった。

女が男と一緒になるメリット、それは様々な面で守ってもらえること。獰猛な獣、他の集団との争い、集団内での個人的な諍い…危機的な状況はいくらでもある。そういった脅威に晒された時、弱い男は負けて殺されるだけだ。決断力のある男がモテるのも、いざという時に即決できることは生存に直結したからだろう。直接的な脅威だけでなく、狩りや生活においても迷ってばかりではチャンスを逃してしまう。

食糧事情もそうだ。女性は採集、集団内の情報交換、子供の世話など様々な仕事があるが、採集では動物性タンパク質が得られず体内で生成できない種類の必須アミノ酸が不足し栄養状態が悪化する。そのため男が獲って来る獲物が必要となる。現代社会では狩りをする必要は無くなり、お金を稼ぐ能力がそれに代わるようになった。お金によって豊富な食事の選択肢を用意でき、いざという時も身や財産を守ることが出来る。

運動をする男が魅力的に見えるのは、テストステロンの増加も大きいが、体力があり移動能力が高く生存に有利だからという理由も大きいだろう。また試合形式の場合は、勝負に勝つことで他の男より強い存在に見えるから(この時テストステロンも増加)。

 

孤独

「孤独は体に悪い」という記事を何度かネット上で見かけたことがある。内容はあまり覚えていない。本と違ってネット上の文章はどうしても流し読みになりがちだ。ただ、1日中孤独でいることは1日に煙草を15本吸うのと同じくらい悪影響があるという部分だけは覚えてる。その文を見ても「そうなんだ…」という小学生レベルの感想しか出てこず、何故そうなるのかは考えなかった。

しかし狩猟採集時代で考えてみれば孤独が体に悪いのは当然のことだった。1日中1人きりというのは、自分がどこの集団にも属していないことになる。あの地域は猛獣が増えてきて危ないから行かない方が良い、あの森は食べられる木の実が多くてお勧め、あの植物を食べて死んだ人が出たから今後食べない方が良い、そういった生死に直結する情報が入ってこない。集団内で受け継がれてきた生活知識も入ってこない。相手の異性も、自分の子供もいないから生物の根源的な欲求である『種の保存』も出来ていない。仲間がいないと狩りの連携も出来ないので成功率が大幅に落ち、栄養状態も悪くなる。栄養状態が悪くなると筋力も体力も落ち、更に狩りの成功率が落ちる悪循環に陥る。

このように、集団に属していない状態は明らかに生存に不利だ。そのことが分かっているから脳は不安という感情を作り出し、それを打ち消すために身体に移動をさせて集団を見つけて入るようにと指示を出す。にも関わらずいつまでも孤独を解消せずにそのままでいると、脳や体に様々なストレス反応が出て健康に悪影響が出るんだろう。

 

座りすぎ

座り心地の良い椅子というもの自体、出てきたのはここ数百年。狩猟時代には移動中に倒木や大きい岩があったら腰掛けるといった感じだろうか。一日中移動というわけじゃなくそれなりにだらっと休む時間も長かったそうだけど、その場合は横になって休んでいたはず。しっかりした椅子なんて無いのだから。だから椅子に座った体勢自体が、人類の歴史上ひどく不自然なもので、それが長時間続くと体に悪いということなんだろう。

デスクワークの人達は意識的に運動をしないと体にかなりの悪影響が出る。座りすぎの影響については散々言われてるし色んな研究があるから大半の人は分かってる。ただ分かっているのに全く運動をしない、もしくは稀に気が向いた時にだけやるという感じか。昇降式デスクというものがあるけど、ああいうのを私も買って私生活で取り入れた方が良いのかな。

最悪なのが引きこもりの状態。おそらく心身の体調が良いって人は殆ど居ないと思う。身体はおそらくこう思っている。「怪我をしたわけでもないのに1日中ねぐらに居たままで殆ど座ったままってどういうことだろう。狩りにも採集にも行ってないって状況が何日も続くのはおかしいような…。食糧の備蓄ちゃんとあるのか?他人と話してないってことは集団にも属してない状態なのか。あれ、食事は1日3回も取れるのか…変だな」これがずっと続くと脳がエラーを起こしてしまう。

 

 

このように、狩猟採集時代ベースで考えると全てが腑に落ちる。今後もこういった考えを中心に考えて生きていこうと思う。

それにしてもだいたいが「~だと思う」という推測になってしまったな。まぁ論文でも何でもなく自分の考えを記すブログだからこれで良いんだ。一気に書くから見出しも構成も適当だし誤字チェックもしてないけど良いんだ。