ここで話されている方言は広くみれば備後弁(広島県東部)、狭くみれば福山弁となる。2社目の時も感じていて、今回で確信したのが、私はこの辺りの方言があまり好きではないということ。言葉の響きが強く、普通の会話でも攻撃的な印象がする。年齢が上がるにつれてその癖が強くなる。
福山で育ったので聞けば意味は理解できる。しかしやはり好きではない。昔は何の違和感も無かったけど、大阪に行って何年も関西弁を聞いたことで地元言葉への違和感を覚えた。今は敬語を使うことが多いのもあって標準語で話すんだねと言われることが多い(それでもおそらく東京へ行けば方言だねと言われると思うが)。
例
ぼれ、ぶち(すごく)
えろう(ずいぶん、すごく)
ぎょおさん、ようけ(たくさん)
こがーに、こぎゃーに(こんなに)
ばー(~ばかり、~だけ)
たいぎい(疲れた、だるい)
こすい(ずるい)
わや(めちゃくちゃ)
のうなる(無くなる)
おーとる(合っている)
こまい(小さい)
でこう(大きい)
なにしょーるん、なんしょん(何をしてるの)
なによぉるん(何言ってるの)
そりゃいけまぁ(それはダメでしょ)
……こうして文字にして並べるとより一層実感するが、なんというか、品が無い。田舎言葉丸出しという感じだ。相手を責めるような響きが多いように感じられる。
ちなみに備後弁は「じゃけえ」を使うのに対して、広島弁は「じゃけん」を使う違いがあるらしい。ことあるごとにじゃけえじゃけえ言われると少し鬱陶しい。
どうして広島弁と岡山弁以外の訛りが混じっているのかというと、福山藩初代藩主の水野勝成が徳川家康と従兄弟であり、三河藩から人を連れてきたから名古屋辺りの方言が入ってきたとのこと。勝成公の影響かよ…。ちなみに三河弁も日本有数のキツい方言と言われている。この辺りでたまに「うみゃあ(うまい)、おみゃあ(お前)」のような言葉を稀に耳にするのはそういう理由から来ている。これらは文字にするとそうでもないが実際言われると威圧的である。