保険証が更新された。父から保険証を受け取った。
26歳の男が被扶養の保険証を受け取る……。
おかしい、絶対におかしい。何なんだこれは。
今更かよって感じだけど、おかしい。
父の稼いだお金による食事を毎日食べている…食べさせてもらっている。
異常だ。
いや、いちいち自分を責めるな鬱陶しい。ここは感謝するところだ。
「今の状況は正常ではないこと」「1人で生活できるだけの給与を得ていないのに安全に生きていられる有難さ」
この2点さえ分かれば良い。
俺がやった些細なことにも家族は毎回ありがとうと言ってくれる。洗濯物の取り込みや食器の洗いと拭き、炊飯器のセット、ゴミ出しなど。ありがたいことだ。
生きるのはしんどいけど、これまでに受けた恩を仇で返すわけにはいかない…。
私たちは生きる義務を負っている…。しんどい。
問題はシンプルだ。普通に就職すればいい。
いやその普通ってなんやねん…。
全く合わないとこに入ったらまた前社みたいに3ヶ月で限界迎えるぞ。
過去を振り返るな、未来を悪く想像するな。
過去は変えられないものである。
そして自分の記憶上の存在であり、それは現在の自分の解釈によっていくらでも変化する。
つまり現在に納得のいっていない状態で解釈する過去は悪くなりがちだ。
現在の状況が好転すれば、自ずとそこに至った過去の出来事や決断もおおよそ好意的に解釈される。
不安に思うことの9割は実際には発生せず、不安は1割しか発生しないそうだ。
そしてその1割ですら、自分にコントロールできないものの方が多い。
つまり現実に起こる問題の数は少なく自分に対処できる問題は更に少ない。
その幾つかの問題への対処に集中するだけでいいんだ。