shougaの生き方模索雑記

日記、心の安定、長野移住、登山、etc…

一泊二日の出雲・松江旅行 二日目

 

昨日夜10時半くらいに寝て、3時半に起きた。途中覚醒等もなく、思ったよりもぐっすり寝られて驚いた。しばらく目をつむって横になりながら今日の予定などを思案して、4時45分くらいに朝食を買いにファミリーマートへ。梅おにぎりを2つ買ったけど、セブンの方が梅が肉厚な感じで美味しかったな。

 

出雲市の日の出が5時50分なのでそれよりも早く日御碕に行く。

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車で18分ほど、時刻は5時半。夜明けには間に合ったみたい。

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こういう薄紫色の空と海、大好き

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上品な朝焼け

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日御碕灯台。予想以上に大きかった。

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この静かな空と海、そしてこの絶妙な色…ずっと見ていたいけど刻々と変化する景色。

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少し右に目を向ければ赤い空。

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朝焼けの時間は終わり、青い海が戻ってきた。日御碕神社へ向かう。

 

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日御碕神社。松林の中に佇む、歴史ある神社。綺麗で気持ちいいところだった。

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楼門の正面には下の宮「日沉宮(ひしずみのみや)」があります。
こちらには神話の中でスサノオの姉とされる天照大御神アマテラスオオミカミ)が祀られています。

この「日沉宮」は、
伊勢大神宮は日の本の昼の守り、出雲の日御碕清江の浜に日沈宮を建て日の本の夜を守らん】(訳:伊勢神宮が「日の本の昼を守る」のに対し、日御碕神社は「日の本の夜を守る」)との神勅により祀ったのが始まりと言われています。

 

出雲大社二度目

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もう一度出雲大社に行った。昨日の夕方の賑やかな雰囲気とは一変して、早朝の静かで冷ややかな空気が心地よかった。

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これが最初にして最後の出雲大社かもしれないので、心に焼き付けておくことが出来た。大社の側の山に薄く霧がかかっているのも良かった。

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稲佐の浜にももう一度立ち寄った。昨日は夕暮れで弁天島のシルエットしかみえなかったので。

さて、ここからどうするか。一日目が遅かったし二日目も出雲を見て回ろうかと思っていたけど、満足してしまった。Googleマップで見たところ、出雲から松江までは一般道で53分で着く。まだ7時半だし、松江に行ってみようと考えた。

 

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松江まではすごく静かで時折り鳥の声がどこかで響きながら涼しい風が吹いていた。山陰は車を走らせるのが気持ちいい。まず車や人の往来自体は少なく、そして道幅は広く道路はサラサラでひび割れが少ない。この後、右側に宍道湖を臨みながら進む道も良かった。宍道湖、めちゃくちゃでかい。

 

松江

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松江に着いた。松江城前の駐車場に車を停めて、さっそく城へ。

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大きすぎず小さすぎず丁度良さそうな城。熊本城や松本城といい、実戦を想定した城は黒くてかっこいい。書きながら思ったけど城自体殆ど戦のためなんだから黒塗りがデフォなのでは…?いやでも白い城もたくさんあるし、城は戦のためだけのものではない…?

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お城に使われている木に時の流れを感じる。だいたい多くの人が通ったり触ったりすることで磨かれてツルツルしている。

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こういう隙間から外を見るのいいよね。窓とは違った趣がある。

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遊覧船

お城を見終わったのが9時半頃。出雲では食べる機会が無かった出雲そばを食べたいと思ったけど蕎麦店が開く11時までは時間がある。そこでお堀の遊覧船に乗ってみた。ぐるっと一周するのに50分かかるそうなのでちょうどいい。

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こんな感じ。定員は普段は16人らしいけどコロナなので半分の8人。私は奥に詰めて最後尾に座った。

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すぐ後ろには船頭さんがいて遊覧中に色んな話を聞かせてくれた。

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遊覧船では何度も橋の下をくぐることになった。最初は珍しくて写真を撮っていたけどあまりにもくぐる回数が多いので途中から撮らなくなった。

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屋根は高さを下げることが出来るらしく、何度か高さを下げて乗客も姿勢を低くした。

いやー楽しかった。良い休息にもなった。お堀を遊覧船で回れるとこは貴重らしい。

 

中国山地 蕎麦工房 ふなつ

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こぢんまりとした人気店。客はどんどん来るのに物腰はとても柔らかく対応が丁寧なのがとても好印象だった。

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普通の割子そばを注文。蕎麦は結合が強くコシがすごい。質実剛健、骨太な印象。これが本場の出雲蕎麦か(松江だけど)大黒屋の出雲蕎麦は平たい感じだったけど、これは単純に太い。味は互角。注文してすぐに蕎麦が出てきた。このサッと来てサッと食べ終わる感じが好きだ。蕎麦の揚げ餅?と菓子も一緒だった。

 

松江歴史館

その後、お城のすぐ近くの松江歴史館へ入った。

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入ってすぐにある松江城が作られるまでの経緯の映像を見た。

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松江城周辺の当時の街。

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展示の様子。

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江戸時代の御用商人の季節ごとの食事。良いもの食べてますね…。

 

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展示を見た後は、歴史館に併設されている「喫茶 きはる」へ。これは寛げそうだ。

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和菓子と抹茶のセットを注文。和菓子は8種類くらいの中から選べて、私はいが栗を選択した。抹茶だけでなく冷たいお茶もあって口がすっきりして良い。水出しなのかさらっとして甘く良いお茶だった。

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なんと作り置きではなく、和菓子職人のおじいちゃんが注文を受けてから作るスタイルなのだ。緑色のトゲに包まれた栗がよく表現されていて美しい。さりげに金箔まで振られている。上品な甘さで、抹茶とよく合う。子供の頃は抹茶はかなり苦くて和菓子と一緒じゃないと苦手だったが、今飲むとそこまで苦くなくて単体でも行けそうだなと思った。

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目の前には日本庭園がある。これを見ながら頂く抹茶と和菓子は最高だった。

 

松江、めっちゃ満喫したな…(松江城周辺のスポットしか見てないけど)。この時点で13時20分。結構時間が余ったがどうするか…。今から境に行っても十分に楽しめるかは分からない。それに帰ることを思えば北側より南側の方が嬉しい。そうか、足立美術館があった。車で40分で着くし、ゆっくり見ても2時間で見終わるらしい。

 

足立美術館

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足立美術館に着いた。ここの庭園は、米国の日本庭園専門誌「The Journal of Japanese Gardening」が全国900か所以上の名所旧跡を対象に実施している「日本庭園ランキング」において2003年以降ずっと日本一に選出され続けている。

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入館前から既に庭がある。お客様を最初にお迎えする「歓迎の庭」というらしい。流石だな…。

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「苔庭」。杉苔を主体とした京風の雅な庭園。

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枯山水庭」。これだ…テレビやネットで見たあの景色だ。すごすぎて何も言えない。何をどう配置するとどう見えるという計算が為されているはずだけど、その法則性が全く読み取れない。目の前の大きな岩と遠くの山の遠近感が良い。

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中央の立石は険しい山をイメージし、そこから流れる滝水がやがて大河となる、雄大な山水の趣を表しているそう。

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「生の額絵」。撮る時に近付きすぎた感がある。時間帯によっては逆光で木が黒いシルエットになり、まるで自然を切り取った絵のように見えるらしい。

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池庭。

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「白砂青松庭」。横山大観の名作「白沙青松」をイメージして作られた庭園。白砂の丘陵には、右に黒松、左に赤松を配置し、対照的な調和美を生み出している、と。

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最後に名残惜しくてもう一度枯山水庭を眺める。何度見ても、完全に調和している。

 

昔の先鋭派だった中高時代の私は、「自然はありのままが美しいのであってそれを人間の思うがままに制御しようとするなど…。」という考えだった。ただ歳を重ねるごとに、むしろ人が管理する方が綺麗じゃね?という考えに置き換わっていった。登山でも鬱蒼とした原生林よりも、管理された木道の道の方が歩きやすく楽しめる上に適度に日の光が差し込んで美しい。

庭園は言わずもがな、展示してある日本画もとても良かった。主に横山大観の作品がメインだったが、堂々たる富士山の絵や迫力ある精緻な虎の絵、水平線が無く海と空が同化しているような絵がとても良かった。

 

まとめ

この日はとても充実していた。日御碕から始まり、弁天島出雲大社をもう一度見て、松江城内部を観覧し、お堀の遊覧船に乗り、本格的な出雲そばを食べ、松江歴史館を見て、庭園を見ながら和菓子と抹茶を頂き、最後に足立美術館の日本一の庭園を見る。この上なく良い一日だった。

最初出発した時は2日かけて出雲だけを見るつもりだったのが、蓋を開けてみればそれどころではない濃密さだった。私は旅行に行く時は時間がもったいないからと朝早くに出発することが多く、朝遅くなるともう出発することを諦めてしまうことが多かったが、今回で1日目の出発が少し遅くても何も問題ないことが分かった。