Youtubeで、阿蘇の春の風物詩である「野焼き」の動画を見た。
わさわさと残った一面の枯れ草が、赤々とした炎に包まれて燃え広がっていく。
パチパチという燃える音は、聴いていて心が落ち着く。
思っていた以上に火の勢いが強く、恐ろしい自然の力の一端を感じられる。
風上の場所から火を付けているため、風下に向かってものすごい勢いで火が進んでいく。
枯れ草色の景色は、あっという間に黒々とした灰に変わっていった。
あの枯れ草たちをそのまま残していたら、地面に日光が届かず新しい草が芽吹きにくかっただろう。
それらが燃えて養分豊富な灰になって、その土地は肥沃さを取り戻す。
その循環が毎年繰り返されている。
自然と人の営みが調和する風景。穏やかで尊く、とても美しい。