気候
冬が寒い、これにつきる。標高400メートル、内陸、緯度が西日本より高い等々理由は色々ある。3月末でも雪が降ることがあったのは驚いた。
12月~2月の寒さは本当に辛かった。毎朝マイナス5℃前後は当たり前で、窓ガラスが凍って動かなくなったこともあった。どの道開ける用事は無いが。
降雪量自体は5cm、多い時で8cmくらい?と生活に支障は無かったが、それでも瀬戸内育ちには新鮮なものだった。ただ雪はたまに見るから面白いのであって、毎日見るとうんざりする。白銀の世界といえば聞こえはいいが、要は白黒の世界だ。冬でも緑色の常緑樹を見たくなる。それと路面の凍結も怖かった。
11月末や3月末のような、冬の前後の寒さも辛かった。真冬じゃないのに瀬戸内の真冬並みに寒い日が毎日ある。西日本でいえば紅葉真っ最中、春真っ盛りみたいな時にそうなるから気が滅入る。
冬季鬱(ウィンターブルー)が悪化し、一時期は精神的にかなり参ってしまった。もう少し寒さに耐性があると思っていたが、西日本基準だったようだ。
部屋に暖房をかけてもなかなか暖まらず、部屋が暖かくなったとしても水回りが寒すぎる。金属製の玄関ドアからどんどん冷気が伝わってくるからだ。
料理をしたり水分補給をするたびにとても寒い思いをする。一番キツいのは風呂に入る前後に全裸になっている時。うちの物件には脱衣所が無いのもあって、これが本当に堪えた。
海が無いこと
内陸部なので当然海が無い。海というと今までそこまで意識したことが無かったのだが、見る機会が無くなると意外に恋しくなるものだった。
景色や気分的な影響もそうだし、直接的な影響としては寒暖差が激しくなる、海産物の鮮度が輸送中に落ちる等がある。
ここから一番近い海というと日本海だが、長野駅から直江津駅まで新幹線を使っても1時間、電車だと110分もかかる。上越市内で特に行きたい場所があるわけでもないので、海を見るだけで数千円をかける気にもなれない。
エネルギー代が高い
中心部以外はプロパンガスとなるが、これが予想以上に高かった。感覚的には都市ガスの1.7倍くらいするが、物価上昇前の2020年基準なので今は都市ガスももっと値上がりしているかもしれないが。
内陸部にあり主要都市を結ぶ途中にある県ではないので、輸送費が余計にかかるのだとか。これは予想していなかった。県内で一番高いガソリンスタンドの価格が基準になるらしく、その輸送費が価格に転嫁される部分があるとか…。
食
食文化が少し地味というか質実剛健すぎる印象を持った。
西日本のダシ文化がどうしても恋しくなる。
海産物の鮮度が少し落ちているので鮮魚コーナーを見てもワクワクしない。
人を連れて行きたくなるオシャレだったり美味しそうな店が少ない。
以前は外食することなんてそうそう無いしと思っていた。しかし、いざ人と会う時に選択肢があるけどあえて普段は行かないのと、選択肢が限りなく少ないのとでは別物と分かった。
都市規模
今の場所自体は住みやすいが、長野駅まで少し遠く本当に僅かながら坂になっているので無意識に行くハードルが高くなる。
市役所まで行くのに線路の下をくぐったり遠回りしたりするのが地味に面倒。そういった公的施設が全て駅の北側にあるのがネック。
中心部に新しく施設が出来るということも無いので、新鮮な話題が出てこない。出てくるのはイオンモール出店に反対したから隣の市に建てられるとかそういうものばかり。
今年の春にようやく駅で全国共通ICカードが使えるようになるくらい遅れている。県庁所在地の駅なのに切符でしか通れないなんて…。
旅行
冬以外は色々行き先があるのだが、冬になると途端にスキー場くらいしか無くなる。スキーできるほど金銭的に余裕があるわけでもなく、温泉もそこまで興味が無い。そもそも寒すぎて外出する気も失せてしまうが…。
内陸なので全方位行き先があるといえばそうなのだが、実際は山がちで身動きが取りにくい。
それと善光寺は、参道にバスがよく通るが坂道になっていて発進時に結構うるさい。車がよく通ると風情が削がれると感じる。
登山
体力、筋力、気力、お金、知識、経験、装備、車など高山のために足りないものは沢山あるのだが、それ以外の部分でも色々思うところがあった。
確かに高山の眺めは素晴らしいのだが、正直標高が上がるにつれて標高差を数字ほどには感じにくくなっていく。標高950の大和葛城山から標高50の市街地を見た時の高度感と、標高1900Mの飯縄山から標高400の市街地を見た時の高度感の違いがそこまで感じられなかった。標高が上がるほど登山口までの時間や交通費が増えて登山内容も高度になりがちだが、そこまで頑張らなくても1000M程度が一番手間の少なさと満足度が良いバランスなのではと感じた。
確かに戸隠バスで戸隠牧場周辺に行けばすぐに北信五岳へ登ることが出来る。しかし北口は善光寺への観光入口にもなっているので、人や交通量が多くうるさいのでバスの待ち時間が地味に苦痛。また戸隠神社への観光客が大半で気が散る。登山前は電車に乗ってゆったり揺られて静かな駅に降りることに慣れていたので、これが気になって行くのが億劫になる。片道1時間半もバスに乗っているということは往復3時間。電車ならいいのだが何故かバスだと少し疲れる。
家族でレンタカーで北アルプスを見に行った時に感じたのが、U字カーブの多さ。山地だから当たり前といえばそうだが、身体に重力がかかって鬱陶しいし運転にも注意力が必要。単純距離で見れば近いが、着くまでの疲労は距離以上のものを感じた。自分の車を持ったとして、頻繁に行くかは怪しいと思った。
家族
家族の住んでいる福岡や広島と距離がかなり遠く気軽に会えない。それでも会いに来てくれて嬉しかったが、相手にかかる費用を考えると申し訳ないし、こちら側から向こうへも相当気合を入れないと行けない。
電話でも話せるが音声が電子変換されているのでたまに肉声を聞きたいと感じる。直接会って表情も見たいし。
良かったこと
・夏はカラッとしていて比較的過ごしやすかった。最高気温が31~34℃くらいで、35℃を超えることがほぼ無かった。真夏でも朝晩涼しくて過ごしやすかった。
・飯縄山や戸隠森林植物園の素晴らしい新緑と眺め
・家族で行った飯綱妙高周辺や北アの眺め
・歴史ある堂々とした善光寺
・長野への憧れが消え、自分の中で満足できた。
まとめ
登山レベルが低いのに勢いで来てしまったと思っていたが、こうして見ると仮にバリバリ高山に登ったとしてもそれ以外の不満は残るというわけか。
そうなると高山への未練と西日本への郷愁の間で揺れて悩み苦しむことになるのか。
登山レベルが低くてかえってキッパリと決別できて良かった面もあるのか…。
おまけ
物件についても一応書いておく。
悪かったところ
・屋根から数時間ずっとゴリゴリ音がしてうんざりした。日光が当たり膨張して接続部との摩擦でこうなっているよう。日射しがあっても鳴らない日もあるので法則性がよく分からない。冬の間だけは殆どしなかった。
・屋根が鋼板なのか、そこそこの強さの雨が降るとドコドコ音がずっと鳴ってうるさい
・屋根が鋼板なのか、夏は冷房なしだと部屋がどんどん暑くなる
・寒冷地だが二重窓などのようなものは無いので部屋がすぐ寒くなる
・キッチンの換気扇を回すと変な臭いがする。風呂の換気扇を回すと変な音がしてうるさい。だから換気扇を付けられず湿気がたまる。
・室内スライドドアがすぐ振動してガタガタ音が鳴る。(外の強風、隣の住人が洗濯機を回すと僅かに震える等。ストレスというほどでもないが、今までの物件では無かった)
・風呂兼洗面所の蛇口が固くてちゃんと締め切るのが面倒だった。力を入れないと水滴がポタポタ流れることがあった。キッチンのはまだマシだが、もっと楽に水を使いたいと思った。
・そこまで気にならないがあえて言うなら、隣の部屋の住人の行動が分かってしまう。家に出入りした、窓やスライドドアを開け閉めした、掃除機をかけた、キッチンで水を使った等々。あまり頻度が高くない人だったので助かったが、マメだったり多動傾向な人だったら気になったかも。
良かったところ
・広さで探していたわけではないが、部屋が12畳と広くて開放感があった。冷房がすぐに効かない、掃除が少し面倒といった側面もあった。
・キッチンが広く自炊がしやすかった。
・キッチンの部屋が広く、冷蔵庫の横にゴミ箱を2つ置けたり、キッチン後ろに食器や調味料を置けた。
・南向きで日当たりがよく洗濯物がすぐ乾いた
・3階かつ眺めが開けていて北側からも南側からも遠くの山まで見えた。晩秋の大きな花火大会は近くまで行ったが、部屋からの眺めが一番良かった。
・物体振動音はたまにするが、逆に空気から伝わる音は隣からも下からも全く聞こえてこなかったのでかなり快適だった
・周辺がとても静か。入り組んだ住宅地でショートカットルートでもなく速度制限30kmがあるので、周辺に車が殆ど通らない
・若里公園に近いので頻繁にランニングに行けて、桜や紅葉など季節の変化を感じられた。よく整備されていて素晴らしい公園だった。
・近所に寺や神社などがあるので散歩にちょうどよかった
・複数のスーパーに近く便利だった。ホームセンターもある
住んでいると不満点ばかり目に付くが、こうして並べると良い点もかなり多いんだな。
今すぐ引っ越したいというほどではないが、まぁ屋根が発する色んな音に関しては結構大きな不満なので、この物件から離れることに心残りは無いかな…。